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思考プロセス Thinking Process

しこうぷろせす

思考プロセスとは、世界的なベストセラーとなった『ザ・ゴール』の著者であり、物理学者でもあるエリヤフ・ゴールドラット博士が開発し、『ザ・ゴール2 思考プロセス』の中で発表した全体最適の問題解決手法である。

 

思考プロセスの大きな特徴は、問題をバラバラに分解するのではなく、全ての事象を原因と結果の論理関係でつなげて考え問題の全体像を把握し、その中から根本的な原因を特定し、それを解消することで、すべての望ましくない現象を解消するアプローチにある。

 

さまざまな事象の「原因」と「結果」でつなげ、因果関係を明らかにするために、ゴールドラット博士は、以下の3つの記号を開発した。

 

  • 事象を記述する「ハコ」

  • 事象のつながりを示す「矢印」

  • 2つ以上の事象が重なって結果が起きることを示す「バナナ」


 

扱う問題の種類によって、以下のようなツールが提唱されている。

  • 問題の全体構造を明らかし、コアの問題を特定するための「現状ツリー」CRT: Current Reality Tree

  • コアのジレンマを解消するための「クラウド」EC: Evaporating Cloud

  • コアのジレンマを解消することによって起きる未来を描く「未来現実ツリー」FRT: Future Reality Tree

  • 懸念事項をあらかじめ解消する「ネガティブブランチ」NBR: Negative Branch



  • 実践するための妨げとなる障害を回避し目標達成の道を創る「中間目標」IO Map : Intermediate Objectives Map

  • 実行手順を作成する「移行ツリー」TrT:Transition Tree

  • 因果関係で論理的に仮説を創る「仮説の論理構造」SoH: Structure of Hypothesis

  • 失敗を引き起こした思い込みを解消して、ブレークスルーを起こす「ミステリー分析」Mystery Analysis


 

当初は、さまざまなしがらみが複雑に絡み合う組織の問題を全体最適で解決するために開発された「思考プロセス」だが、因果関係で「考える力を育てる」ことに適用範囲を広げ、「教育のためのTOC」に進化し、イスラエルでは、正解のない世の中でブレークスルーの正解を創るイノベーション人財を育成する教育として活用され、現在は世界各国に急速に普及している。

 

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